ブラインシュリンプを孵化させる際に毎回孵化率にばらつきが出てしまうという相談が多くあります。
今回はブラインシュリンプを孵化させるときになるべく再現性があるようにするポイントについて私なりに纏めましたので参考にして頂けたら幸いです。
ブラインシュリンプの産地によって孵化する為の条件が多少変わってしまう為、今回は比較的手に入りやすいソルトレイク産を基準として記載させて頂きます。
Contents
水温
水温は28度~30度が24時間で安定して孵化しやすいと思います。
水温が高すぎると孵化率が悪いように感じました。
水温が低いと孵化するまでの時間が長くなってしまう為、24時間では孵化しない可能性があります。
水温がなるべく一定になるように私は余っている水槽を使ってブラインシュリンプ専用の水槽を作っています。
孵化率が変動して孵化しない卵が増えてしまうとヒーターを一個購入した方が後々家計にも優しいのかなと思います。
ブラインシュリンプを孵化させるための水槽の中にヒーターを入れて水温が一定に保てるように工夫しています。
このように温度調整ができるヒーターを使用すると設定したい水温に変更できるため便利です。
ブラインシュリンプ専用の水槽の中にハッチャー24等を設置して使用しています。
塩水、塩分濃度
塩水を作る際は食塩または人工海水で孵化します。
塩水濃度はハッチャーを使用する場合は2%前後がいいとされています。
500mlに対して10gで約2%です。
ブラインシュリンプは塩分濃度が高いと成熟速度や成長速度が速くなります。
最近では3%前後がいいとされていますが、塩分濃度が濃くなると成長速度が速くなり水が汚れやすい為、容器が小さい際は塩分濃度は低めの方が安定しやすいと思います。
実際に右の容器に入っている水がブラインシュリンプが孵化した後の水です。
水が汚れると孵化したブラインシュリンプは孵化してすぐ亡くなる傾向が強いです。
たまに孵化した水を再利用する方がいますが、ほとんど卵が孵化しない為、塩が勿体なかったり新しい水を作るのがめんどくさかったりするかもしれませんが新しい塩水を作ってあげてください。
エアレーション(酸素)
ブラインシュリンプの卵に空気が行き渡るようにしてあげることが重要です。
その為、エアレーションは強めがお勧めです。
気泡が小さいエアーストーンを使用するとより効果的です。
エアレーションが弱いとブラインシュリンプの卵が拡散されず、沈んでしまう為、沈んで下の方にいる卵には酸素が行き渡らず孵化率が悪くなる傾向があります。
エアレーションをする際は酸素の出口がブラインシュリンプを孵化させている容器の一番下になるべくなるように設置すると下に沈みにくく拡散されやすいです。
エアーストーン
ブラインシュリンプを孵化できるようになってくると忘れがちですが、エアーストーンも重要です。
エアーストーンがブラインシュリンプのタンパク質によって使用するにつれて詰まりやすくなってきます。
その為、使用した後はしっかりとお湯でぬめりがなくなるまで取ってあげると長く使用することができます。
プラストーンを使用する場合は予備をあらかじめ用意しておくと安心です。
光
ブラインシュリンプが孵化するにあたって光も重要になってきます。
光は強ければ強い程効果があるように感じますが、余っている水槽ライトで充分孵化します。
水槽のライトから漏れてくる木漏れ日で孵化させたことがありますが、孵化率は低下しました。
その為、ブラインシュリンプを直接照らせるようライトを設置してください。
耐久卵の量
ブラインシュリンプの卵の量は500mlに対して1gがお勧めです。
500mlに対して4gまで行ったことがありますが、孵化率がかなり低下しました。
卵の量が多いとしっかりとエアレーションを強めに行っていてもブラインシュリンプの卵が拡散されなかったりしました。
又、ブラインシュリンプを孵化させている水の汚れる速度も孵化するブラインシュリンプの量が多い為、すぐに汚れてしまい、孵化したブラインシュリンプがすぐに亡くなってしまう傾向が強かったです。
容器が汚い
ブラインシュリンプを孵化させた後の容器はタンパク質の汚れ塩水等が容器にべったりとつきやすいです。
その為、ブラインシュリンプを孵化させた後はしっかりと容器を水道水で洗うようにしてください。
一つの目安として容器の中がぬるぬるしている部分や白い汚れやオレンジぽい汚れが残っていないか確認するようにしてください。
又、使用した後は一度乾燥させると細菌が繁殖しにくいと思います。
しっかりと洗わないで使用するということも試したことがありますが、孵化率が低下しました。
耐久卵の鮮度
上記のポイントを注意していても孵化率が悪いことがあります。
そういった場合は製造日からかなり時間が経ってしまっていたり、開封した後の管理方法が不適切な場合があるので、普段のブラインシュリンプの耐久卵の管理も注意が必要です。
開封後の耐久卵は湿気ないようにしっかりと蓋をして冷暗所や冷蔵庫で保管するようにしてください。
常温で保管するだけですとどんどん孵化率が低下するように感じます。
まとめ
簡単に今回の記事のポイントをまとめます。
・水温は28度~30度。
・塩分濃度は2~3%。
・エアレーションは耐久卵が拡散されるように強め。
・エアーストーンはしっかりとぬめりをとる。
・光は直接容器に当たるよう設置する。
・耐久卵の量は500mlに対して1g。
・使用後の容器はしっかりと洗う。
・耐久卵は湿気ないよう蓋をして冷暗所や冷蔵庫で保管。
最後まで見てくださりありがとうございました。