底面フィルターについてもっと詳しく知りたいという方も多いかと思います。
本記事では底面フィルターの特長やメリット、デメリット、実際に私が使用する際にやっていた一工夫について書かせて頂きます。
Contents
底面フィルターを実際に使っている用途
レッドビー、メダカ、コルレア等の生体の育成水槽に使用しておりました。
底面フィルターの構造
画像の通り水槽の中にフィルターを置いて使用します。
①一番下に設置されている底面フィルターの上にソイルや砂(ろ材)が載ります。
②エアレーションをすることにより水槽内に水流ができます。
③水槽内に水流ができることでソイルや砂等の底床がろ材となり、生物ろ過や物理ろ過を行います。
底面フィルターのメリット
ろ過能力が多い
水槽内にいれているソイルや砂がそのままろ材の代わりになるため、生物ろ過が他のフィルターに比べ、多く働きやすいです。
好気性バクテリアが多く湧きやすい
底床そのままがろ材の役割をする為、ほかのフィルターに比べ、底床内の通水性がよく、止水域ができにくいです。
他のフィルターですと、底床に嫌気層(酸素濃度が少ない場所)ができやすく、嫌気性バクテリアが増え硫化水素の原因となったりしてしまいます。
値段が比較的安い
エアーポンプやブロアーが元々ある場合ですと底面フィルターだけ購入することになります。底面フィルター自体は600円~1000円程で購入できます。
底面フィルターのデメリット
チャネル現象が起こる可能性がある
底面フィルターで立ち上げた直後は、均一に底床内を水が循環する為通水性がよく好気性バクテリアも様々な個所に定着しやすいです。
しかし、次第に汚泥等で底床が詰まってくると抵抗が少ない部分にしか水が流れなくなり、川のような通路ができ、1部分の底床にしか水が循環しなくなり嫌気層ができはじめます。
1部分の底床にだけ水が循環するようになることをチャネル現象と呼びます。
使用する底床を選ぶ
川砂やパウダー系のソイルは底面フィルターの中に入り込んでしまう為、使用できません。
レッドビー等の生体は稚えびが産まれた際にソイルの粒が大きいと底床の中に入り込んでいってしまいます。
どうしても、細かい砂やパウダー系のソイルを使用したい場合は、底面フィルターの上にウールマットを引くことで使用できると思います。
根が張る水草が植えられない
底面フィルターは底床をろ材としており、根が張ってくることで、ソイル内の通水性を悪くしたり、根でフィルターが詰まってくる恐れがあります。
又、ソイルを使用する場合は強制的にソイル内に水が入って行くため、ソイルの余分な栄養も全部水槽の水に溶け込んでしまうため、苔が多くでる原因になってしまいます。
リセット間隔が早い
ソイルを使用する場合は1年くらいで底面フィルターが汚泥で詰まってくることが多いです。その為、リセットして水槽を新しく立ち上げることになります。
メンテナンスが行いにくい
立ち上げてからしばらくしてくると底床が汚れてきます。汚泥が溜まってくるとプロホース等で掃除を行いますが、汚れが水槽内に舞います。
ソイルや砂を厚くひくと完全には汚泥や汚れも取り除けないことや汚れが舞うことで水質も他のフィルターに比べ、安定しにくいです。
水量が少ない
底面フィルターでは生物ろ過を高めるために底床を厚くひくことが多いと思います。そうすると水量は結果的に少なくなってしまいます。水量が少なくなることで、足し水の頻度や水換えの頻度が増えてきます。
音が大きい
立ち上げた直後は静かなので気になりませんが、ソイルを底床に使用している際は徐々に下側に汚泥が溜まってきて詰まってくるため、音が大きくなってきます。エアーポンプを全開にすると詰まりが取れますが、数週間で又、音が大きくなってきます。
思いつく限りですが、メリットとデメリットを挙げてみました。
私の底面フィルターの考え方
使用するソイルや川砂を選んでしまうことや立ち上げてしばらくすると底面フィルターが詰まりやすく、リセット期間も他のフィルターに比べ早いことがネックだと思っています。
底面フィルターの中でもメーカーによって詰まりにくいものがあったり、1工夫で使い勝手がかなり良くなるので、下記に書かせて頂きます。
私の底面フィルターの管理方法や工夫
観察ポイント①
底面フィルターの口からしっかり水が吐出されているか観察します。
底面フィルターが詰まってくると底面フィルターの口から出る泡が大きくなってきていたり少しずつ音が大きくなってきます。
観察ポイント②
横から水槽の中を見た際に見える範囲で汚泥が溜まってきていないか観察します。
観察ポイント③
底面フィルターの管理ではないですが、生体に餌をあげた際にちゃんと餌に寄ってくるか、やせ細ってきている個体はいないか、病気等になっている個体がないか観察しています。
私の底面フィルターのメンテナンス方法
掃除編
砂利の場合は手で砂利をかき混ぜて汚れを放出させてからプロホースで吸い出します。
ソイルの場合はサンドフラッターや四角形の魚を捕まえるネットのネット部分を外し、四角形の枠にしてそちらを底床に入れて汚れを浮かせていきます。
ソイルの場合はやりすぎたり、手でかき混ぜるとソイル自体が崩れてきてしまうので程ほどにした方が安全だと思います。こちらも汚れを浮かした後、プロホースで吸い上げてください。
私の底面フィルターの上にソイルを置くときのやり方
わかりにくくて申し訳ないのですが、左の画像に描いてある茶色の線がソイルだと思ってください。
底面フィルターの上に多めにソイルや砂利を盛る感じでひいて頂いて、底面フィルターが入っていない所はかなり薄めにひいてください。60cm水槽や90cm水槽ではソイルがない部分ができるくらいがお勧めです。
理由としましては掃除がしやすくなることと底面フィルターが入っていないところまで厚くひいてしまうと嫌気層が出来やすくなってしまうため、そちらに水槽内の有害な物質が溜まりやすいです。
又、ソイルですと底面フィルターのひいてある部分は強制的に通水されるため、水槽内にソイルの栄養分が他のフィルターに比べ、多く出やすいです。
その為、底面フィルターの入っていない部分までソイルを厚くひくと水槽内に余分な栄養分が多く溶け込んだ状態になってしまうので、お勧めしません。
ですので、画像のように底面フィルターの上だけろ材の役割をするため、山盛りにひき、その他の部分は薄くひくのをお勧めしています。
私の底面フィルターの下に1工夫
絵が分かりにくくて申し訳ないのですが、画像の黒いものが猫よけマットで茶色のものを鉢受けネットだと思ってください。
猫よけマットとはこのようなものです。水槽の大きさに合わせて猫よけマットをカットしてください。
ハサミで簡単に切ることができます。猫よけマットだけひいて底面フィルターを載せるとソイルや砂利が全部猫よけマットの中に落ちてしまいます。
その為、猫よけマットの上に鉢底ネットをひきます。下の画像のものです。
鉢底ネットは一番目が細かい物を選んでください。こちらも水槽の大きさに合わせてハサミでカットします。
カットした後、下から猫よけマット、鉢底ネット、底面フィルターの順に設置します。
下に少し空間をつくることでプロホースで掃除しきれない汚泥が落ちるようになり、底面フィルター自体が詰まることがなくなります。こうすることで、リセット期間を伸ばすことができます。
是非、試してみてください。
まとめ:底面フィルターは工夫が大切!!
簡単に今回の記事のポイントをまとめます。
・底面フィルターはソイルがろ材になるため、ろ過能力が高く値段も安い。
・使用する際は底床を選んだり汚泥で詰まりやすい為、リセット期間が早い。
・一工夫することで、デメリットは少なくなる。
・商品はスドーのバイオフィルターが使いやすい。
このような感じです。
底面フィルターのデメリットは工夫をすることでかなり軽減すると思います。
最後まで見てくださりありがとうございました。