アクアリウムの基礎

LEDライト(水槽用ライト)の特徴やメリット、デメリットを細かく解説します。

今回はここ数年主流になってきているLEDライトについて細かく解説していきたいと思います。

実際に様々なメーカーの物を使用してみましたが、問題なくLEDライトでも繁殖できています。

水槽用ライトによく使われている単位や用語を分かりやすくまとめた記事を書かせて頂きましたのでよろしかったら参考にしてください。
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Contents

LEDライトを実際に使っている用途

・様々な水草

・様々な生体

LEDライトの構造

LEDライトは画像のようなLEDチップが集まって構成されています。

四角形の物体がLEDチップです。

LEDチップの基本構造はP型半導体(正孔が多い半導体)とN型半導体(電子が多い半導体)が接合されたPN接合で構成されています。

半導体とは電気を通す「導体」と電気を通さない「絶縁体」があり、その中間に位置しています。

条件によって電気を通したり通さなかったりします。

LEDチップに順方向の電圧をかけることでLEDチップの中を電子と正孔が移動し電流が流れます。

移動の途中で電子と孔子がぶつかると結合します。

その時にぶつかって余分になったエネルギーが光に変換されて発光します。

白色LEDライトの作り方

LEDライトを白色にする為には3つの方法があります。

青色LED+蛍光体

青色発光ダイオードの光を黄色蛍光体(青色の補色)に照射して白色を発光させます。

現在は青色LED+蛍光体が主流です。

近紫外線LED+蛍光体

蛍光灯と同様に近紫外線を蛍光体に照射して白色を発光させます。

3色LED方式(マルチチップ)

青、赤、緑の3色を混色して自然な白に見えるように発光させます。

LEDライトの発光色の違い

LEDライトはメーカーによって白色だけでなく、赤色、青色のLEDチップを組み合わせて作成している所もあります。

LEDチップに使用されるN(窒素)、In(インジウム)、Al(アルミニウム)、P(リン)、Ga(ガリウム)等の半導体を構成する化合物によって放出される光の波長を変えて赤色や青色を出しています。

LEDライトのメリット

即時点灯する。

蛍光灯等の比較的速いインバーターライトでも点灯に1秒から2秒程度の時間を要します。

しかし、LEDライトは1億分の5秒程度の速さで、瞬時に点灯することができ、瞬時に消灯することができます。

点灯した後も蛍光灯では100%の明るさになるまで、ある程度の時間を要しますが、LEDライトは点灯した時点で100%の明るさになります。

蛍光灯ライトでは室温が低かったりすると発光効率が落ちることがありますが、LEDライトは環境にも左右されません。

紫外線や赤外線の放射が少ない。

生体を育成、繁殖する上では赤外線や紫外線が少ないことに賛否両論あるかもしれませんが、メリットに書かせて頂きます。

LEDライトは紫外線や赤外線をほとんど出しません。

紫外線がほとんど出ないので、蛍光灯を使用しているときに比べて、水槽を設置している後ろの壁が日に焼けたようになりにくいです。

又、夏などは紫外線を出す照明に虫が集まってきやすいですが、LEDライトは紫外線をあまり出さない為、虫が寄ってきにくいです。

長寿命で省エネで発熱しにくい。

蛍光灯ライトの寿命は数6000~12000時間と言われています。

LEDライトは40000~50000時間と言われています。

その為、使い方を間違えたりしなければほとんど買い替える心配はないです。

一般的にLEDライトの寿命は全光束(ルーメン)が初期値の70%まで低下するまでの時間と言われています。

LEDライトの寿命は蛍光灯と違い、点滅回数や環境に左右されにくい為、点滅回数や環境を気にせず使用しやすいです。

又、LEDライトはW数も低い為、発光効率もよく省エネです。

発熱自体もそこまでしない為、夏場に水温が蛍光灯に比べ上がりにくいです。

薄型で本体が重たくない。

蛍光灯に比べ、LEDライトは薄型が多く重さもそこまでない為、ガラス水槽やアクリル水槽にかかる負担が少ないです。

様々な生体を育てることができる。

生き物を飼育するだけでしたらもしかしたら、ライトは要らないのかもしれません。

しかし、繁殖するのに当たって光が繁殖のスイッチの必要条件になっていたり、藻類等の植物性プランクトンが光合成し水槽内で増殖し、それを捕食するプランクトンや生体が増えるといった、微生物環にも1役買っていると思っています。

様々な水草を育てることができる。

LEDライトが出た当初に比べ、LEDライト自体が高ルクス、高ケルビンの物が増えており、出た当初の物より水草が育ちやすくなっています。

その為アクアリウムショップ等で購入できる一般的な水草は問題なく育てることができています。

デメリット

壊れると買い替える必要がある。

LEDライトの寿命がきたり壊れてしまうと本体を全部交換しないといけなくなります。

実際に様々なLEDライトを使用していて分かったことはメーカーによって壊れやすい部分が違います。

その為、取り扱い時には注意が必要です。

基本的にはライトリフトを使用してLEDライトが水の跳ね返り等で濡れないように気をつけてください。

ライトリフトを使用しないで直接水槽において何台か壊してしまいました。

まとめ

簡単に今回の記事のポイントをまとめます。

・LEDライトはLEDチップが集まって作られています。

・LEDライトを白色にする為に様々な工夫がされています。

・即時点灯し、寿命も長く省エネです。

・生体繁殖や水草育成も問題なく行うことができる。

・寿命以外でも壊れることがあるので濡れないよう取り扱いには注意が必要です。

LEDライトは各メーカー工夫されて作られていて発色が全然違う為、自分好みのLEDライトを見つける楽しさもあるかと思います。

最後まで見てくださりありがとうございました。

ABOUT ME
XYL1SH
アクアリウムという趣味がもっと気軽に出来て繁殖の面白さを知ることができたら楽しいのではないかと思い、記事を書き始めました。 私が培ってきた経験や知識を元に書いているので意見の食い違い等もあるかもしれませんが、暖かい目で見て頂けたらなと思います。 又、日々、生体を繁殖させている中で今よりもっといい方法を見つけた場合は記事内容に斜線をひいて変化していくと思いますが、ご了承ください。 実際に繁殖させている生体はyou tubeやInstagramに載せている為、お時間がありましたら参考にしてください。