底面フィルターを使用している場合、底床の中を飼育水が循環しています。
その為、他のろ過フィルターに比べて、ソイルを使用している場合、水圧がかかるので汚泥になりやすいと思います。
汚泥が溜まったり、砂利や砂に有機物(魚やえびの糞や水草の欠片)が蓄積されることで徐々に底床の中を水が循環しにくくなります。
そうなると砂利やソイルに発生している好気性バクテリアが減少してしまい、底面フィルターのメリットを生かしにくくなってしまいます。
今回はそうならないようにお掃除の仕方について分かりやすく説明させて頂きたいと思っています。
掃除をする際は掃除しすぎると硝化細菌も洗い流しすぎてしまう為、注意が必要です。
Contents
底面フィルターを掃除する時に使用する物品
・四角形の熱帯魚用のネットだったもの(網の部分は使用しない為、外してください。)
・プロホース(現在はプロホースエクストラという物が出ています。)
・バケツ
使用する物品は主にこの3つです。
熱帯魚用のネットに関しては穴が開いて使用できないものやネット部分が汚れてきて汚くなってしまったため、そろそろ買い替えようかなと思っているもので充分です。
バケツに関しては、汚水を捨てる為に使用するため普通のバケツでも大丈夫です。
コック付きのバケツの場合、後ろに溝がついている為2段や3段の水槽台を使用している場
合下段の水槽に安定して置きやすいのでお勧めです。
昔からのプロホースを使用している場合、バケツに固定するクリップが付属していないので大きめの洗濯ばさみがあると便利です。
底面フィルターでソイルを使用している場合の掃除方法
眼に見える汚泥が少量の場合
立ち上げてまだ、数か月の場合汚泥が少ないと思います。
その場合はプロホースで吸い込むのではなく、ネットの枠を使用して斜めに差し込んで画像のように優しく横に動かしてください。
強く押し付けたり、力を入れすぎてしまうとソイルが割れやすくなります。
プロホースでソイルを吸い込みながら掃除をすると汚泥もしっかりとれますがソイル自体が
プロホース内でこすれてつぶれやすいです。
差し込む深さを変えることで底床の下までしっかりと汚泥を浮かせることができるので、厚くソイルをひている場合でも汚れを浮かせやすいと思います。
横に移動させると差し込んだ部分に溜まっていた汚泥が土よりも軽い為に浮き上がってきます。
汚泥が浮いてきたら水替えをしてください。
水替えの際にはプロホースを使用して水替えをすると簡単に水を抜くことができます。
プロホースを使用する場合はソイル内には刺さないように気をつけてください。
ネットの枠を使用して底床の汚泥を浮かせる場合、全面を一度に行ってしまうと好気性バクテリアも水替えと一緒に水槽の外に出ていってしまいます。
ですので、今日は前面、2週間後、後面等何度かに分けて掃除をするようにすると安心です。
眼に見える汚泥が多量の場合
水槽を立ち上げて半年以上してくると汚泥が外から見ても沢山溜まっているのが分かると思います。
その場合は、まずネットの枠で底床の一番下の汚れを浮かせます。
その後、プロホースを底床にさして真ん中から上の汚れを吸い出してください。
そうするとかなり汚泥がなくなると思います。
プロホースだけですとソイルを厚くひいている場合、しっかりと底まで刺さりにくいことや
プロホース自体の体積が大きい為、力を入れないと奥まで刺さらずソイルをつぶしやすいので、ネットの枠があると便利だと思います。
一度に全面をやると好気性バクテリアが減りすぎてしまう為、数回にわけて行うようにすると安心です。
底面フィルターで砂利を使用している場合の掃除方法
砂利の場合はソイルのようにつぶれることがない為、がしゃがしゃかき混ぜて大丈夫です。
水槽の底に手が届く場合は手でお米を研ぐようにかき混ぜるのも有りです。
厚くひいている場合は底までしっかりと手が届かないと思うので、ネットの枠でやるようにしていただけたら底の汚れをかきだしやすいかなと思います。
又、女性の場合、砂利で爪が傷つきやすいので手でやるよりネットの枠があるとおしゃれの妨げにならないかと思います。
しっかりと汚れをかき混ぜて出した後、プロホースをしっかりと底床に刺して汚れを吸い出してください。
川砂の場合は粒子が細かい為、プロホースを底床に刺して吸い上げると汚れだけでなく川砂も一緒に排出されてしまうため、あまり刺しすぎない方が安心です。
又、川砂を使用されている場合、ウールマットの上にひいていると思うのであまり勢いよくかき混ぜたりするとウールマットの間に川砂が入ったりウールマット自体がずれる恐れがあるため、気をつけるようにしてください。
砂利や川砂の場合も一度に全面やらないようにして何回かに分けて行うと好気性バクテリアが減りすぎないので安心だと思います。
底面フィルターの底床の掃除の後は
しっかりと汚れを浮かせて水を抜く際はあまり水を抜きすぎないように気をつけてください。
底床を掃除した後は掃除により底床を住処にしていたバクテリアが外に出てきて減っています。
その状態で全換水を行ってしまうと水質変化や硝化バクテリア減少により生体が調子を崩す可能性があります。
ですので、汚れを浮かせた後水を抜く際は一番抜いても3分の2程度までに抑えるようにすると安心です。
底面フィルターの底床掃除回数を減らす方法
底面フィルターを使用する上で生物ろ過の要になっている底床はどうしても汚れてしまうと思います。
底床が汚れる原因は硝化バクテリアが分解しきれない有機物が溜まることです。
分解しきれない有機物とは生体の糞や水草等の欠片、残餌等のことが多いです。
生体数が多い場合は糞の量も多くなります。
水替え頻度を増やしたりすることで水槽の外に増えすぎた硝酸塩や糞を出してあげることが出来るので、生体の動きが悪くなってきていたら早めに水替えをして有機物を出してあげると安全です。
底床が1番汚れる原因となるのは生体の数に対して微粉や粉末の餌のあげすぎのことが多いです。
ですので、生体が少ない場合は粉末の餌を使用するのではなく、タブレットや固形の餌を使用して食べきれない分はなるべく出すようにしてください。
つい可愛くて1度に餌を沢山あげたくなってしまいますが、なるべく餌をあげる頻度を増やして1度にあげる量を減らすように気をつけてください。
それだけでも汚れる頻度が減ります。
まとめ
簡単に今回の記事のポイントをまとめます。
・底床を掃除する際には一度に全面を行うのでなく、前面、後面等間隔を開けて何回かに分けて行うと硝化バクテリアがいなくなりすぎず、安心です。
・掃除後の水替えも全換水してしまうのではなく、多くても3分の2程度までに抑えることで水槽内の硝化バクテリアがいなくなりすぎません。
水槽内が汚れているとついついお掃除しすぎてしまいたくなりますが、眼には見ることが出来ない硝化バクテリアのことも考えながら行うことで、生体が元気な状態を維持することができるのかなと思っています。
最後まで見てくださりありがとうございました。